狩猟により発生した事故概要

残念なことに毎年狩猟の事故が報告されています。平成１５年度には１００件の報告がありました。どのような事故が発生しているのかを表にしてみました。赤くなっているものは一般市民への被害（計５件）です。事故のほとんどはハンター自身のけが・死亡です。もちろん一般市民の被弾はあってはならないことですが、それだけでなく自分自身、あるいは仲間内の安全にもっと目を向けましょう。特に転倒やイノシシ猟での怪我が多いようです。お歳をめされた方に多いようですのでご注意ください。

１年前（平成１４年度）との比較してみますと、狩猟登録者数はやや減少し（約２％減）、事故件数は１２４件→１００件と約２０％減少しています。一般市民への被害は７件→５件と減りました。この調子でとにかく矢先の確認を怠らず、猟に執着せず、まずは安全第一でいきましょう。

※このページに記載したデータは環境省が提供している「平成１５年度鳥獣統計」を元にしております。事故概要として公開されているデータから年齢、概要のみを抜き出してソートしました。オリジナルデータはインターネット自然研究所からダウンロードできます

平成１４年度鳥獣統計　事故概要より
年齢 概要
30 ４名でヤマドリ猟へ出かけ、ヤマドリを発見したが、逃げたため、場所を移動していたところ、被害者の後ろを歩いていた加害者の銃が暴発し、被害者の右胸部へ被弾した。
32 猟場で散弾銃（自動銃）の弾倉内に実包２発を装填中に、撃鉄用ボタンを押したことにより暴発し、自らが負傷した。
41 急斜面で転倒、肋骨骨折。
44 カモ猟中、仲間の撃った散弾が大腿部にあたった。
47 狩猟中、急斜面で足を滑らせ転倒した。その際、左手を突き左肩靭帯を損傷した。
51 ミカン園を渉猟中、枯葉を猟銃で払ったため、自動装填式の銃が暴発し、左胸部を3号弾が貫通し死亡。
53 発射した散弾が跳弾し、太ももにあたった。
53 イノシシ猟中、根株につまづき転倒。顔面を負傷。
54 狩猟中、下り坂のアイスバーンで転倒した。右肩靭帯損傷、右肩剥離骨折した。
54 イノシシ猟の際、右足の岩が崩れ、2メートルほど転落負傷。
55 有害鳥獣捕獲の際、クマ用檻の設置作業中に指を挟んで負傷した。
55 有害鳥獣駆除の際、イノシシに右手中指を噛まれる。
55 猟の時、風倒木に足をとられて転倒し、右足首骨折
56 キジ猟に出かけ猟犬が追い出したキジを追跡中に足を滑らせ転倒し、落とした猟銃が暴発した。なお、猟銃には安産装置がかかっていた。
56 ワナの架設を終えて山中から道路に出る際、段差があり木を掴んで降りようとしたところ木が折れたので飛び降りた時、左足首関節部を骨折した。
56 狩猟中、石に足を取られ負傷。
56 猟から帰宅後、かゆみ、湿疹、発熱があり、ツツガムシ病と診断され治療
57 狩猟中に転倒した。左手上肢部手首部の骨にひび。
57 木の根を踏み、目にあたった。
58 キジ猟中、矢先の確認不十分により、第三者に散弾１粒を被弾させた。
58 カモ猟の際、側溝に気づかず足を踏み外し、左足を骨折。
59 シカ猟中、岩場から滑落し、左鎖骨を骨折した。
59 イノシシ猟中、つるに足をとられ転倒し、岩に膝をうちつけた。
59 シギ猟中、矢先の安全不確認により、ジョギング中の男性の顔面等に散弾が被弾し、軽傷をおわせた。
59 猪を捕獲して運び出す途中、山道で足を滑らせ転倒、胸を強打して骨折。
59 イノシシ猟の際、岩場で足を滑らせ左足を骨折。
60 イノシシ猟中、犬の鳴き声がしたので犬の方へ急いだところ滑りそうになり枝につかまったが、それが古木だったため、その木が折れて約５ｍ転落、右足首骨折。
60 イノシシを運搬中、つまずき転倒負傷。
61 イノシシ猟の際、足を滑らせ、3メートルほど転倒負傷。
61 架設してあるわなに他人の猟犬がかかり、はずそうとして犬にかまれる。
62 狩猟中、カモをめがけて散弾銃を発射したところ、散弾の一部が付近のリンゴ園で働いていた被害者の頬に当たったもの。
62 サルの有害鳥獣捕獲中、倒れている木に足をかけたところ、左の足首をひねってしまった。
62 イノシシ猟の際、右足の岩が崩れ、8メートルほど転落負傷。
63 わなから逃げたイノシシに突進され、右大腿部を負傷。
63 木の根につまずき顔面を強打、脳腫瘍、その後、視力低下の後遺症ありと診断。
63 イノシシ猟中、木の根に足が挟まり転倒。右足骨折。
64 猟場に向かう途中、引き綱を付け連れていた犬が急に走り出し引っ張られた際に筋が断裂したもの。
65 ２０ｍ先に落ちたカモを仕留めようと銃を発射したところ、水面で散弾がはね、４０ｍ先の川岸でカモ猟をしていた狩猟者の左手の甲と背中に被弾し、軽傷を負わせた。
65 木の根につまずき転倒、手のひらを切った。
65 イノシシわなの見回りに行き、発熱。ツツガ虫病と診断される。
65 わなにかかったイノシシを持ち出そうとして転倒し、右の肋骨を骨折
66 有害捕獲の見回り中に木につまずき転倒し、肘を強打。
66 狩猟中、銃が木の枝に引っかかり、つまずいたりして銃が暴発し死亡した。
66 イノシシ猟中、追い込んだどころで、突然猪が襲いかかって左足のふくらはぎを牙で切られたもの。
66 イノシシ猟の際、キバでふくらはぎ部分を切られ負傷。
66 イノシシ追い込み中側溝に転落、右膝部創傷
67 わなにかかったイノシシに手をかまれた。
67 猟の時、海岸の岩場に転落し、全身強打のため、保安庁のヘリで救助される
68 カモ猟の際、散弾の到達する矢先に人がいるのを確認しないで発砲し、農作業をしていた人の左手の甲に散弾が命中し、軽傷を与えた。
68 イノシシ猟の際、足を滑らせ転倒し、左足首を骨折。
68 シカに発砲した散弾の１粒が、被害者の首の付け根にあたり負傷。
69 ワナの設置中、器具を固定した杭が抜け、バネがはじけて顔面を強打し、右瞼を裂傷した。
69 猟のとき、足を滑らせ転倒し、左右手指に擦傷、左膝打撲傷
70 山中で仲間数人と猟中に、２人の間にイノシシが来たところを、うち一人が発砲し、相手の右腕にケガを負わせた。
70 狩猟中、柵車の間に挟まれ、右手小指を負傷。
71 ウサギ猟中、足を踏み外し１．５ｍの段差で、古い風呂釜を伏せて放置してある上に転落し、鎖骨骨折。
71 わなの見回りで足を滑らせ、左手をついた衝撃で左肩を脱臼。
71 猟から帰宅後、三日後に発熱があり、ツツガムシ病と診断され治療
71 架設中のわなの見回り中、転倒して左第９肋骨を骨折
72 木の切り株に右足で乗ったところ、その切り株がひっくり返って右足首を骨折した。
72 猟から帰宅後、翌日に頭痛、発熱があり、ツツガムシ病と診断され治療
73 イノシシ猟の際、イノシシに左足の膝を切られ負傷。
74 崖から落ち、右足関節脱臼。
74 イノシシ猟中、猪に噛みついた犬を放そうとしたところ、別の猟犬が、急に興奮して左手と左足に噛みついたもの。
75 平成15年12月2日午前9時45分ごろ、近江八幡市竹町地先一級河川日野川左岸堤防上において、散弾銃を所持し、キジ猟中、堤防土手にキジを認め、犬追いによりキジを飛び立たせて散弾銃を発射したものであるが、その同堤防下の畑で農作業中の被害者女性を認めたにもかかわらず、これを軽信し散弾銃を発砲したことにより、同所から約45メートル離れた被害者女性の右前腕部に加療2週間を要する傷害を負わせたもの。
75 イノシシ猟に行き、足を滑らした際に左肩を負傷。
76 わな掛場所を探索中、雪が降り出し、山地面の木の葉上に積もった雪で滑り落ち、岩石で肩を強打。
不明 高知県内の狩猟者３名が海南町神野の海部川沿いで狩猟中に他の狩猟者が発砲したと思われる弾に当たり１名が負傷した。なお、加害者は不明。
ハト猟中に発砲したところ、竹藪の陰で農作業中の男性の首等に散弾が被弾し、軽傷を負わせた。
転倒
転倒
イノシシによる襲撃
転倒
転倒
イノシシによる襲撃
イノシシによる襲撃
転倒
狩猟のため普通乗用車に乗車の際、車両のルーフレール部分にライフル銃による被弾と見られる貫通痕を発見したもの。

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