狩猟により発生した事故概要

　残念なことに毎年狩猟の事故が報告されています。平成１０年度には９３件（※）の報告がありました。どのような事故が発生しているのかを表にしてみました。赤くなっているものは一般市民への被害（計７件）です。もちろん一般市民の被弾はあってはならないことで充分に気をつけていただきたいのですが、あわせてこの表から読み取れるのは…転倒などによる怪我が多いことです。特にお歳をめされた方に多いようですのでご注意ください。

※環境省発表の事故件数を見ると９１件となっていますが、事故概要を詳しく見ていくと合計９３件が報告されています。このプラス２件は北海道での事故に関するものと思われます。どちらが正しいのかよくわからないのですが、概要を重視して合計９３件と致しました。なおこのページに記載したデータは環境省が提供している「平成１０年度鳥獣統計」を元にしております。事故概要として公開されているデータから年齢、概要のみを抜き出してソートしました。オリジナルデータはインターネット自然研究所からダウンロードできます。

平成１０年度鳥獣統計　事故概要より
年齢 概要
28 犬に囲まれた猪が、突然襲いかかり、猪と共に2ｍ転落負傷
34 谷間で、山を降りてくる猪の牙で右足を切られる
41 有害鳥獣駆除中、ハブに噛まれ負傷
42 単独でキジ猟を行っていた狩猟者が、飛び立ったキジに向けて散弾を発砲したところ、山道を歩いていた（距離38m）被害者に被爆した。
43 猪を半矢にし、谷川を追跡中足元がすべり転倒。左膝靭帯断裂
43 有害鳥獣駆除中、獲物と間違え誤射、作業中の被害者が死亡
44 狩猟中斜面を滑落、左肩胛骨骨折
44 高さ1〜2ｍの所から飛びおり、かかとを骨折
45 有害鳥獣駆除の許可を受けて、業務に従事していたところ、町道上において、駆除対象であるイノシシを発見し、矢先の確認をせず散弾実包二個を発射し、当該駆除を見学中の被害者の左胸部に散弾粒一発を命中させ、傷害を追わせたものである。
46 斜面を下る途中、足にかずらがかかり転倒。坐骨骨折、腰椎圧迫骨折
47 狩猟中スリップして滑落し、足首、膝関節骨折。
48 猟犬の後を追い、段々畑の畦道を登る途中で足を滑らせ、引金に指がかかり発砲。右足甲損傷、全治3〜4が月
49 狩猟中、足をすべらせ腰背部打撲
50 装弾したままの銃を杖がわりにして、川縁より岸へ上がろうとして雪の中に突き刺し、重心をかけたところ、暴発。右手親指を負傷したもの
50 山イモ掘りをしていた男性をヤマドリと間違えて発砲し、男性は約1ヶ月のケガを負った。
50 折れた竹に足がかかり転倒し、顔面と前歯、右手指を打撲
50 銃の台木が木に引っかかり崖下へ転落、腰を打撲
50 急斜面で転倒し左足骨折
50 犬が獲物から放れないため、引放そうとしたところ、右手甲をかまれた
51 下部町常葉地内の山中において、イノシシ狩りの勢子を務める途中、岩場で足を滑らせ、約250m下の谷底へ滑落した。
51 狩猟中、石につまづき転倒、左手首骨折
51 シカ猟でライフルを連続発射した際に耳鳴りが生じ、直らない
51 猟銃誤射
51 犬が猪から襲われ、切られたので止めに入る途中、右足首を骨折
51 軽自動車の荷台に置いた銃の脱包をしようとしたところ子犬がじゃれつき、暴発、その反動で銃が落下し、2発目が暴発　左足腿銃倉
51 マブシに行く途中、谷の小石につまづき転倒。前歯2本と胸の助軽骨骨折
52 猪猟中、3ｍ位の急傾斜地を滑り落ち、右腓骨骨折
52 猪猟中、石につまづき転倒、左足骨折
53 みかんを運ぶモノレールに激突し、右手小指の靭帯を負傷
54 猪を追跡中傾斜地で足を滑らせ右肩関節を痛める
54 猪猟中、山イモの穴に転落し、右アキレス腱断裂
54 有害鳥獣駆除中、見切り作業時、崖から転落し打撲
55 山林の中で狩猟仲間13人とイノシシ猟中、飛び出してきたイノシシに向け散弾2発を発射したところ、鉛弾（直径約9ミリメートル）1発が先方約60メートル離れた被害者の首に当たり、けがを負わせた。
55 ウサギ猟中、切り下部に足をとられて転倒し、小指を潰した
56 加害者は単独でキジ猟中、飛び立ったキジに向けて散弾銃を発射したところ、農道のベンチで寝ていた被害者の右足に被弾させ軽傷を負わせたもの。
56 山中にて心筋梗塞を起こし死亡
56 ヒヨドリ猟中、土手の下に転倒、尾てい骨を負傷
58 狩猟中、足を滑らせ転落　右膝間接捻挫
58 猪猟中、崖登板で足を踏み外して転落し、アキレス腱を切断
59 狩猟仲間6人と共にキジを取り囲み共猟中、キジが飛び上がった直前加害者が水平撃ちを行ったため対向線上にいた（距離50m）被害者に被弾した。
59 猪を山で解体作業、側溝へ転落
59 急な坂道で滑り、左足首骨折
59 河川敷でのキジ猟中、自宅（庭）で作業中の被害者に、散弾銃の流れ弾が命中したもの。
59 単独でイノシシ猟にでていた加害者が、被害者をイノシシと見誤り猟銃2発を発射。被害者の胸部及び足に被弾した為、病院に搬送されたが死亡。
59 ハト猟中、足を滑らせ転倒、銃が暴発、左腹部に被弾し死亡
60 猪猟中、猪に大腿部を噛まれた
60 獲物を追跡中、濡れた地面で滑り転倒し、手首を骨折
60 猪猟中（単独）気分が悪くなり車まで戻り、心筋梗塞の発作で死亡。
61 上川町の国有林内で3人でシカ猟中、一人が車両から降りる際にライフル銃が暴発し、車体を貫通して先に降車していた仲間のハンターの腰にあたり、出血性ショックにより死亡させた。
61 ヒヨドリ猟で銃に弾丸を2発装填し、安全装置を外し立ち上がった時、指が引き金にふれ暴発。右足に当たりけがをしたもの。
61 有害鳥獣駆除中、マムシに噛まれ負傷
62 狩猟中、穴に足を取られて転倒　鎖骨骨折
62 狩猟中、足を滑らせ転落　全身打撲鎖骨骨折
62 狩猟中射止めたカモを回収しようとして、海に転落。
62 カモシカ個体数調整の目的で発砲した弾が、跳弾となり、仲間に当たったもの
62 猪猟中、猪に体当たりされ、左手足と頭に挫傷
62 猪猟中、段差で滑って転落し、右肩を強打し頭部にも傷を負う
62 単独猟中キジを発見樹木の中を潜行中倒木に足を滑らせ銃が暴発左足甲中央部を貫通2ヶ月の重傷
62 ウサギ猟中、崖から転落し死亡
63 狩猟期間中、釧路市内の民宿において、宿泊中の道中ハンターのライフル銃が爆発し、民宿の管理人に重傷を負わせた。
63 4名で狩猟中に獲物を挟み撃ちしたところ、同僚の流れ弾を被弾し、重傷を負った。
63 田圃の排水溝に右足を突っ込右膝を負傷
63 わなに掛かった猪に発砲、猟友の腹部に命中し死亡
64 狩猟中、転倒、銃の暴発し、左足ふくらはぎを自損
64 猪の襲われ負傷。
64 猟友らとともに散弾銃を使用し、イノシシ捕獲を目的とする狩猟に従事中、法律に従わない銃砲の発射はしてはならないのに、散弾銃の銃丸が達すべき恐れのある人蓄に向けて散弾実包一発を発射し、猟友の被害者の右足に散弾粒一発を命中させ、傷害をおわせたものである。
65 有害駆除中、犬にかみつかれ右前腕ヒフ欠損
66 狩猟中、落石　右足小指骨折
66 猪猟中、段差で滑って転倒し、立木に肩を打ちつけた
67 ワナにかかった猪に向って発砲したところ発砲と同時に足が滑って銃内の残弾が暴発。真横に立っていた被害者の下腹部に命中。
68 猪猟に行き移動中に谷間で転倒。2ヶ月入院
69 狩猟中、猟犬が飛びかかり、転倒、腰等打撲
69 鹿を二人で担いで搬送中に丸太橋が折れ転落
69 キジ狩猟中、本人が転倒し、事故直前に装填した散弾銃（単身自動銃）が暴発し、自己左腕肘部を負傷したもの。
69 高さ4ｍ位の土手を降りる時転落、胸椎圧迫骨折
70 狩猟中に脳出血で倒れる。
70 イノシシの狩猟中に、山林作業者を誤って発砲し、左肘粉砕骨折の重傷を負わせた。
70 足を滑らし尻を地面にぶつけ、尾てい骨圧迫骨折
70 小さな川を古い枝につかまり飛んで渡ろうとしたところ、枝が折れ約3ｍの地点まで転げ落ちた。
70 坂道の途中で足を滑らせ転倒、胸椎圧迫骨折
71 待場の手前300ｍの所で倒れていた。脳内出血
72 猪くくりわなにかかり、捕獲作業中足元滑り約20ｍ下の谷へ転落全身打撲、42日入院
72 有害鳥獣駆除中、崖から10ｍ下の林道に転落し死亡
73 猪猟中、猪に大腿部を噛まれた
74 猪を射止め帰り際に、足元が滑り転落し負傷した。
75 転倒し、助骨骨折
76 猪猟中、沢下りで転倒し左腰を強打し、歩行困難となる
80 罠にかかった猪を棒で殺そうとしたが、つっかかってこられ親指の筋を切る。
81 急斜面で転落し脊椎を圧迫骨折
86 ウサギ猟中に倒れ寒冷死
- 白糠町内山林で、シカの追い込み猟をしていたハンターのグループの一人がヒグマに襲われ重傷を負った。
- 新得町屈足の国有林で、シカ猟をしていたグループの一人がヒグマに襲われ約2週間のけがをした。
- 猟場を歩いて移動中に流れ弾を被弾し、軽傷を負った。

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